ずいぶんと待ちました
2017年に新製品として予告され、すぐに予約の受付が始まりましたが、その後全く音沙汰の無くなったESUの103。今年の初めにやっとのこと「今年発売する」とのアナウンスがされましたので、5年越しの新製品ということになります。
103は数々のメーカーから発売されている名機ですので、なかなか下手な製品が出せない状況になっています。ESUでは、今回も毎度おなじみのギミックを装備しての発売ですが、最初の電機となった151形電機で装備されていたギミックから、特に大きな発展はなく、機能的には従来の踏襲という感じです。
今回は、それよりもモデルの再現性に力を置いた感じがします。
穂のでんでは、E03については量産化改造されたEp.4の現役時を再現したモデルが在籍しています。103形の試作車4両は、それぞれ少しずつ異なる外観の変遷を経ているのが特徴ですが、比較的早期に事業用になってしまったので、このEp.4の001号機の量産車のような塗装スタイルは、少し異色かもしれません。
さて、今回発売されたESU製品の001号機は、最初期の登場時スタイルを再現したものになっています。登場時の1965年にSBS65試作版パンタを当初から装備したのは001号機と003号機。そして1967年には003号機の片側のSBS65試作版が004号機の2端側に移設され?003号機と004号機は前後2種類のパンタグラフとなりました。
そして1968年にコンピュータナンバー化されましたので、今回の001号機のスタイルはそれまでの3年間の姿ということになります。
そしてひし形パンタのDBS54に交換されたのは1971年。更に後年に、量産型のSBS65に再び交換された、という順番となります。
ということで、今回のモデルはタスキのないSBS65試作版のパンタグラフとモニター屋根に装着されたJRタイプのような無線アンテナが、特徴的な外観となっています。
細い1本のアンテナではないスタイルは、モデルでは珍しい部類でしょうか。
E03はひし形パンタが似合うという声も聞こえますが、上記のように002号機と004号機の短期間がそれに該当し、実はひし形パンタのE03というのはレア組の部類になってしまうのが本来の姿ということで、今回の製品は本来のE03のあるべきスタイルを再認識させる格好の素材となりました。
なかなか良いプロポーションのようです。
・・・次回へ続く。