穂の原でんしゃ製作所

鉄道模型を楽しくカンタンに工作したい方にオススメ。

久々の撮影会

35年ぶりの訪問

 近所でありながら、私用で構内に入場するのは超久々になりました。

 いよいよ来週から営業開始となるツルリンの3両編成新車も、何本か構内やピットに居ました。

 間近で実車を見るのは初めてです。

 連結面には乗降確認用カメラが付き、低圧車間渡りではHANコネクタ+PMAコンジットが標準装備になっているようです。

 やっと海外部品の定着化が進んできました。今の日本では国産にこだわると技術の進化が止まってしまいますので、適度に海外製品を使うことが重要になってきています。

 今や日本の技術は先進ではなく、後進化しているという忌々しき状態になっていることを大部分の一般日本人は気が付いていません。怖ろしいことです。

 さて、この新しい安普請ちゃんは、定尺SUS鋼板を継ぎ足し継ぎ足し長物に仕立てるということと、レーザー溶接の一般化で実現した平滑な表面となっています。

 正面は貫通扉があるようで、無いというE217系の後期形と同じような封じ込め構造になっていて、図面共用化の為せる業です。まあ、どこかのM式特急車にも同じようなものがあったような・・・・。

 さて、中原電車区あらため中原支所の構内は、手狭なのが欠点です。1960年代半ばには稲城長沼にも電車区を作る計画がありましたが、立ち消えとなって予定地となっていた千代田組の倉庫はマンション用地に化けてしまったのは皆さんご存知の通り。

 手狭ですので、今回の撮影会の場所を確保するため、N5編成を半分にちょん切って奥に押し込めるという涙ぐましい努力をしています。立川寄り3両にはSIVが無いので、編成バラシの入換は不便ですよね

 さて、本日の主役はチョン行用3本なのですが、奥の方で自己主張をしている編成も居ました。

 以前も矢向の電留線で府中本町表示をしていましたが、他に無いのか・・・・。

 さて、今や本線は高架上になっていますが・・・・

 以前の訪問時は、未だ高架化工事真っ盛りの状態でした。

 中央の原型ライト車はクモハ103-58、その横は非冷房のクハ101-72、更に横にはエメラルドグリーン塗装のままJRを迎えたモハ102-477です。

 この頃は、公開日であっても車庫内の入換は盛んに行われていました。

 事務所でも催事がありましたので、ベランダから全景を撮影できました。高架の下を下り電車が通過中なのが写っています。

 ピット内には珍車のクモハ103-116が居ます。この頃は新品の手回し用表示幕が装備されています。入線当初は101系の方向幕を流用していましたので、幅不足で幕の両側から中の造作が丸見えでした

 手回し用の方向幕は文字色が黒です。自動方向幕の場合は文字色が青なのも、皆さんご存知ですね。

 この時もチョン行101系が展示されていました。

 まだワンマン化される前の一般車と同じ仕様だった頃です。

 クモヤ145-116の車内、運転室にも入れました。

 今ではあり得ないような自由な公開でした。それだけ、まだまだ怪しげな鉄マニが居なかったということでしょう。

 さてさて、本日の撮影会。人数が絞られているのと、料金制で身元確認も行われる催事ですので、余程のようなことが起きない安心感があります。

 開始当初は陽の光が強かったのですが、昼前には高層の雲がかかるようになり、陽射しが柔らかくなって撮影には絶好の状態になりました。

 こちらは午後の部の先頭側になるところです。

 さて、第1編成と第2編成は、JRになってから増備された個体からの改造車であり、2編成とも川重編成ですので飾り帯がありません。

 そして、どういう訳だか国鉄時代に製造された第3編成の東急車輌製はモハ205の中央側鋼体のみ飾り帯がなくてダイレクトスポット方式になっています。

 モハ204の場合は、飾り帯が付いていますが・・・

 銘板の順番が違うの??

 この中央の側板のみ飾り帯が無いタイプ、E217系にもありましたね。何か製造上の都合でもあるのかしら???

 それはさておき、先頭化改造の造作は各所改造前の構造の都合があるので、4か所ともそれぞれ特徴があるのですが、3編成とも同じ仕様に揃えてあるようです。

 元の構体部品を極力生かしてますので、、、

 行先表示器があった部分は一回り大きなSUS板で塞いでいます。

 MCドア前の側板の下部は飾り帯で側梁結合の栓溶接穴を隠しています。

 あれ、FRPの分割していない??

 まあ、改造なんで、出たとこ勝負ですよね~。

 さて、第3編成は暫く残るということになって、JR東では最後の現役205系となる可能性が高いようです。ツルリンの205系は今年度中に引退することが先ごろ公表されました。

 ということで、こちらの編成はまだ静かに余生を過ごしていますが・・・

 まあそのうちに騒がしくなるのでしょうね。

 カム軸を使った直流抵抗による進段でスピードアップしていく様は、電車が発明されて以来引き継がれていた伝統でありますが、いよいよ最終盤となってきました。

 インバータ制御車でも廃車が出るようなってきた時代ですので、直流車が走ること自体が珍しいものになってきてしまっていますが、走る止まるの基礎技術で中学生の理科の知識レベルで十分理解できる内容だったものが、今後説明が難しくなってきます。

 まあ、ブラックボックス化しているというのは、ある意味良くないことでもあり、別の意味では良いことでもあり、それは複雑化した技術の結果で生じた環境というべきでしょうか。

 この209系のものらしき字幕装置も、アナログな構造で判りやすいのですが、構造自体は複雑です。

 字幕が無くなってきたのは、視認性以上にダイヤ改正ごとに幕交換をするなどの作業が大変だから、などという取り扱い上の理由が大きいものがあります。

 車号名板も現車から取り外されて保管されるというのは本末転倒な状況です。

 悪質マニアの存在が、本来あるべき姿に出来ない環境を生んでしまってます。

 それにしても、随分と文字が不揃いで・・・・。文字の割り付けが図面指示通りでは無さそうですね。それとも図面不備なのかしら。1が入る場合の割り付け指示がない図面が存在すると、往々にしてこのような出来になってしまいます。

 ということで、あっという間の90分でした。

 メダタシ、メデタシ。