オシ25 901
編成の最後尾または最前に位置する、展望室風の食堂を備えた客車は、形式から従来の食堂車の仲間に分類されています。
国鉄末期に各鉄道管理局で登場した、12系客車または14系客車を改造して登場した「ジョイフルトレイン」が、展望室形態の車掌室付き客車でありながら「テ」を名乗らなかったことから、それと同類という括りになったのでしょうか。多分日本で展望室を名乗る場合は、開放された外の空間に位置する場所があって、初めて展望車となるのかもしれません。
現在、「テ」を名乗っているのが、JR西の瑞風で、開放空間となっていることから、多分そうであろうと思います。
ということで、窓を大きくして眺望の良い食堂室になっているのですが、室内灯の導光板が目立ってしまいます。この部分はテープLEDにした方が良かったかもです。
厨房の扉は外吊り引き戸、その横に小さな丸窓が設けられているところは、オシの仲間であるということを主張している、旧来からの特徴を引き継いでいるようです。
この客車を製造したのは東急車輌で、新型客車の製造経験が無いメーカーですが、国鉄図面を提供してもらえれば設計図面をトレースするのは容易な事。ましてや床下に発電機が無い車両ですので、箱さえ作るノウハウがあれば形にするのは容易なところです。
横浜博で展示してあるこの客車を眺めて、随分と贅沢な客車を作ったものだなと、大学生になったばかりの穂のでん坊やは、感心しきりでした。
世はバブル絶世期でありましたが、学生の身にはそのような恩恵は縁遠い時代でした。とは言っても、丸一日バイトすれば1万円稼げる時代になっていました。
・・・そのうち続く。