穂の原でんしゃ製作所

鉄道模型を楽しくカンタンに工作したい方にオススメ。

ピノチオ サハ17200 キットを塗る

昭和のキット

 今はなきピノチオ模型は、雑色の商店街の先にあった模型屋です。2代目の店主は旧型国電から国鉄電機へと製品の幅を広げて、16番模型界の一角を担うまでに至ったわけですが、15年ほど前に色々あって廃業になってしまいました。

 そのため、旧型国電モデラーを中心に右往左往することになったわけですが、キット主体の製品構成ということもあり、中古市場では様々な状態のものが頻繁に出されることが多く、今でもお馴染みの製品となっています。

 さて・・・

 穂のでんでの旧型国電は、地元お馴染みの南武線をメインに展開していますが、今回は珍しく17m車となります。サハ17の200番代、つまり旧31系のサハということですが、本線では穂のでんが沿線で走るのを眺めていた頃まで活躍していました。

 そう、南武線のナハ(今や中原支所になってしまいましが・・・)は、未だにクモハ12052が在籍する日本唯一の路線となってしまった???という状況ですが、ツルリンはともかく1980年まで支線で17m車が活躍していました。

 本線では、このサハ17が基本編成に入っていたのは1970年頃までですが、結局のところ支線用の17m車が本線運用の予備も兼ねていたので、73系の末期1978年まで、全線にわたって活躍を観ることができました。サハ17自体は1970年までに廃車となってしまってますので、最末期の状態を今回は再現しています。

 さて、在籍最若番の203号車ですが、この個体の仕様は、写真があるわけではないのでちょっと不明な点が多いのです。最大は台車です。オリジナルのサハ39はTR23台車なんですが、一部の車両は戦前にサロ37のTR11台車と交換しており、この203号車はそれに該当するのでTR11台車としてみました。ただ同じ交換グループのテシにいた202号車はTR23に戻されているので、実際のところどうだったのか、というのが穂のでんの知識では???の状況です。

 戦前製の旧国は、戦災の影響をモロに受けているので、台車の使いまわしや振り替えについては、はっきり言って良く分かりません。

 まあ、いずれにしても一両ごと、スタイルが違うので、この個体もドアがHゴムプレスで揃っていたかどうかも不明。写真が揃わない限り、分からない世界となってしまいました。

 

 さて、このモデルは1980年前後に発売されたピノチオ旧国初期のキットでして、意外に市場に多く出回っているシリーズです。段付き雨どいになる前の仕様ですので、サフの下地処理を工夫して段付きを表現しました。

 中古市場で組み立て済のものを入手し、車端のステップをエコーの製品に交換したくらいで、車体の酸化状況を綺麗に除去清掃した後に塗装をしました。

 サハは地味な存在なので、なかなか製品を見かけることが有りませんから、状態が良いものがあれば、合間を見ながら整備をしています。