穂の原でんしゃ製作所

鉄道模型を楽しくカンタンに工作したい方にオススメ。

BRAWA 46460 DB WGükge822.0 Ep.4 くねくね客車

Ep.4は面白い

 その昔、狐狸庵こと遠藤周作の「狐狸庵閑話」が流行っていた頃、一連の濫発されたエッセイでディスコで踊る当時の若者を、くねくね動いてなどという表現をしていましたが、この客車はその「くねくね踊る」場所を提供するgesellschaftswagen、つまり職用車ということになります。

 主に食堂車だった車両が改装されることが多く、こちらのように古い戦前製の車両から、UIC規格の車両まで、余剰などが生じると職用車としてディスコに対応できる広場付きの車両に生まれ変わっていたようです。

 以前発売された車両も何種か穂のでんに入線していて、紹介したことが有りました。

TRIX 23490 WGmh824 Ep.4 - 穂の原でんしゃ製作所

年始早々 - 穂の原でんしゃ製作所

 ともかく、雑多な種類の種車をベースにしているのが、この種の車両の特色です。

 そして、Ep.4では既にUIC客車が主流になっていましたので、それらの客車と連結運用が出来るように車間ホロが新型ホロになるよう、ホロ枠共々改造されているのが外観上の大きな違いになっています。

 このあたりは、戦前型旧型国電が73系と混結できるように、ホロ座が出っ張っているものが取り付けられた、いわゆる静運タイプとよく似たホロ座と思想的には同じですよね。車間の妻面間寸法が戦前型の場合は800mmとしていたのに対し、73系以降では500mmとなりましたので、その差分の片側150mmの不足を確保するためにホロ座の出っ張りを増やしたための構造、ということになります。

 まあ、それは兎も角、車内でくねくね踊りますので、窓には保護手すりが2段取り付けられています。

 厨房横の通路だった部分は、そのまま通路のようです。いわゆる「ゲルリッツ式台車」の本来の姿がこちら。戦前にオハ35へ取り付けられた、ゲルリッツ式試作台車のベースになっていた台車です。戦後の電車に取り付けられたDT20は、日本ではゲルリッツ式と呼ばれていますが、それは軸箱支持方式がこの台車を参考にしているということであって、台車全体がゲルリッツ式という訳ではありません。

 枕ばねがレール方向へ配置した板バネとしていることから、軸距がとても長くなっておりますので、日本には不向であることが判りやすいです。

 こちらの製品はブラバ製ですので、今までの他の製品とは異なりDCCのギミックは全く用意されていません。まあ、そこは協力関係にあるDCCメーカーの力量によるところがありますし、ブラバの製品は走り重視ではないので、ギミックで楽しむというには無理がある製品だからかもしれません。

 かつて、この旧型車の部類はリリプットが得意とするところでしたが、最近リリプットはあまり元気が無いようですね。バックマンがイマイチになってしまったのかしら。