先頭車は工夫次第
先頭車のデジタル化で最大の考え処は、製品に標準装備されている先頭部の前部標識灯、後部標識灯、行先表示器、運行表示器の光り物を、どのように接続し直して機能させるか、というところになります。
製品は、このように中間車と同様、線路から来た回路を基板にスルーさせて室内灯へ給電できる構成になっていて、上下の分離は4Pミニコネクタの着脱で行います。
上下の着脱性を犠牲にしてデコーダの配線をするのが最も簡便かもしれませんが、あまり面白くないので、室内灯にも給電できる、前尾灯へのコントロールもできるという構成を両立させるという、贅沢な方法を考えなければなりません。
唯一のヒント?は、ドアデッキのところにある2か所の接点板を通過させるための床板のモールド。製品では使う予定にはなっていないオマケの構造なのですが、これがあることによって回路構成の可能性が拡がります。
さて、それぞれ標準装備となっている光り物の上下の基板は、一体どのようなものでしょうか。キハ40やキハ25などの回路は電車道のHPに公開されており、今回も基本的な思想は同じであると推察できるので・・・・
はい。左右のレールから尾灯ユニットに給電され、床下側には標識灯と表示灯の2Pスイッチが設けられていて、前灯・尾灯用のダイオードと尾灯用の抵抗が準備されています。
そして、オデコへの基板へは4Pコネクタ。線路のRLと前灯・標識灯へのスイッチ通過後の個別+給電です。
この個別給電が+側というのが、DCCでは少しネックなのですが、今回はそれを逆手に取ります。
下部基板への給電は、車体全長に設けられている銅板の先に小さなベロが付いていて、これの接触で行われています。
さて、オデコ側ですが配光カバーを外すと基板が見えます。
外します。
こちら側には表示器用のLEDが2個実装されているのみです。
裏面を見ると・・・
前灯用のLED、LED用の抵抗、表示器前後どちらでも点灯するように2個のダイオードが設けられています。
今回は、こちら側の基板を如何に工夫するか、で、デコーダのファンクションを最大限生かせるようにします。
考えるのが面倒な場合は、デスクトップステーションなどで売っている両極性基板を用いて、この2本の銅板に配線を着線させるという方法が簡単なのですが、その場合は前灯の減光とか、表示器のみ点灯させたいなどというギミックが再現できなくなってしまうので、配線作業とデコーダ実装作業との兼ね合いを考慮しながら最も手を加える作業が少なさそう??? つまり穂のでんのような手先が不器用な作業でも出来る範囲ということを優先に考えました。
・・・そのうち続く。