穂の原でんしゃ製作所

鉄道模型を楽しくカンタンに工作したい方にオススメ。

トラムウェイ 国鉄101系朱色1号 その9

冷房装置を考え中

 歩み板の取付が終了しましたので、雰囲気を見てみましょう。

 歩み板に使用したのは、WAVEの三角プラ棒Ⅱです。1mmという一番細い製品を使ったわけですが、製品の灰色は薄い色ですので、このように電車道101系の屋根色とは大きな差異があります。

 仮に搭載したトミックスのクーラーは、一応N6を塗装してあります。本来はN5なんですが、今回の電車道製品の仕上げは、少し使い古した状態をイメージした色使いになっているので、グロベンとの差を少なくするため少し明るくした次第。グロベンはN7程度の明るい灰色になっていて、実車のように日に焼けた状態を再現しています。

 灰色も耐候性がイマイチですので、新造時の屋根布はN6、グロベンやクーラーキセはN5になるのですが、使い古していくと屋根布は汚れが付着して暗い色になったり、塗装は日に焼けて明るい色になったりと、表現方は如何ようにでも解釈できるようになります。

 ということで、仮合わせのトミックスクーラーでも問題ないようですので、塗装へ進みます。

 冷房改造車ですので、屋根布の貼替部分は中央部のみとなります。

 101系でも、屋根布の全体貼替を行った個体は極めて限られており、国鉄時代の傾向としては全体貼替を実施した個体は早々に廃車されるという傾向に気がします。

 そんなこともあり、101系の冷房改造車で屋根布を全体的に張り替えた個体は同様に限られており、それも施工は1980年代後半になってからです。

 ということで、歩み板を取り付けましたので、その屋根布貼替の再現をすることになります。残念ながら電車道のモデルはKATOやTOMIXのモデルとは異なり屋根は車体と一体成型で少量生産であっても少しでも安く仕上げる努力がされています。

 そのため、車体全体をマスキングする手間が多くかかります。今回のモデルは雨どいの上面も実車と同様にしっかり灰色塗装してあるので、結構際までマスキングしなければなりません。

 そして、塗り終わりました。灰色サフ、N6の次に、仕上げは手持ちのタミヤAS10としました。仕上げ塗装は皆さんの好みの色でどうぞ。

 冷改当初の中央特快仕様ならN6のままでおしまいなのですが、南武に入線した頃は結構汚れており、新しい屋根布の方がかえって黒ずんでいる場合もあったので、そのイメージに寄せたつもりです。多分皆さん色々意見をお持ちでしょう。

 まあ、この編成ですのでこの仕上げとしているだけであり、今後増備する計画の個体は、全然違う塗り分けをするつもりです。

 結構良い雰囲気ですね~~~~~!!

 こちらから見ると、1次冷改車の特徴が大きく主張されています。

 さて、学園祭に間に合わせるためには、そろそろ空調装置も準備しなければなりませんが・・・・。最悪TOMIXパーツを両面テープ固定なんて言う誤魔化しを考えてはいますが・・・

 そして、実車図面を見ながら車体の屋根の基本形状と空調装置の基本形状を先に決めてしまいます。空調装置3社では微妙に断面形状が異なるのですが、1/80にしてしまった場合は丸められて差異が無くなります。

 といっても、先ずはこの基本形状は実寸で線を引きます。

 肩部はR5000、R2500、R1000、R250の組み合わせです。

 このように101系と103系では屋根鋼体は共通断面。今回の電車道の製品の屋根形状が微妙に変なのは、多分に肩部のR250の中心位置を長ケタ上面と一致させてしまって側面のツラから接してRをスタートさせてしまったからでしょう。多分中国側が金型造型の都合を考えていたかもしれません。中心位置は70mm下がりますので、側板とのつなぎは鋭角になります。アトリエリーフの新発売キットでもこの鋭角は出ていませんが、不連続に見えるようR250の下部は更にきついRに仕上げて実車の雰囲気に近付ける工夫がされているような感じです。流石高級キットの意気込みがあります。

 この図を見て気付く人は気付くでしょうが、国鉄車の場合は車体幅の基準を外板ではなく外板内側、つまり骨の外ヅラとしています。屋根板も同じで、R5000というのは垂木の外ヅラです。従って、側面板は板厚+2.3、屋根板は+1.6となるのが、本来の外面の寸法ですが、この上に屋根布をはったり、パテや塗装仕上げをするということになりますので、実際には結構太った状態で車は仕上がります。

 とうことで、話が脱線しましたが、元に戻すとこんな感じでクーラーキセとの隙間もあるのですが、この隙間形状は日立と東芝の場合で、三菱は若干異なりRではなく直線を3本ほどに近似した大雑把な形状です。でも鉄道模型では三菱形状は再現されていません。

 先ずは日立クーラーであるAH75BHを実機図面を横ニラミしながら、穂のでん風にアレンジしてみました。エバファンの部分をどうしようか、まだまだ考え中です。

 そう、エバファンの羽形状もメーカーそれぞれですので、作り分けなければなりません。面倒です。

・・・そのうち続く。