穂の原でんしゃ製作所

鉄道模型を楽しくカンタンに工作したい方にオススメ。

ジリ貧感満載

Nと16番の戦略の違いは致命傷

 短期的に売り切ることを良しとする市場原理で成り立っているのが現在の日本のあらゆる分野での状況。昭和の50年代までは、常に市場在庫を保持しておきながら再生産をするというのが当たり前であったのが、どういう訳か、それは非効率などという何の理論だか判りませんが、そのような理論に入れ替わってしまい、安定供給からほど遠い状態になり、転売ヤーの暗躍などを助長するようなバブル原理をアチコチに再現させる、日本潰しのサイクルを残す状態が続いています。

 泡が無いとやっていけないのが今の日本の状況でしょう。

 まあ、日本は資源が無く国土が小さいにもかかわらず人口が過多なので、マグロのように常に金を回していないと死んでしまうという、身の丈に合わない状況になってしまっているので、そのような余裕のないサイクルを良しと尊ぶ状態になってしまってるんでしょうかね。そこは専門家の方々がどのように考えるのか不明です。

 そのような背景からか、子供から大人まで幅広い購入層が居るNゲージでは、最新車両がすぐに製品化され、その後20年以上も時々再生産することが出来るという、息の長い製品になる可能性があるわけで、市場がそれなりに活況出来ているわけですが、16番の市場では、そういうことは滅多になくて、最新鋭の車両がプラで発売されたのはE231系とか小田急VSE、機関車はEHとEF210、EF510程度でしょうか。

 高価で子供世代が楽しめることが全くない真鍮製品では、最新鋭の車両は発売されますが、当然売れないために極少量生産の状態が20年以上続いています。そのようなメーカーは資金繰りに苦しんでいる状況に陥っていますが、当然と言えば当然ですね。

 機関車は最新型のプラ製品が発売される恵まれた環境です。単車で完結できるからでしょうね~。逆に編成モノはナカナカ売れないのかもしれません。E231系は時々色々と再生産されて、適度に売り切れる状態になっていますが、ロマンスカーのVSEでさえ、引退することが決まってから初回生産品がようやく捌ききれるという、少々惨めな売れ行きという状態だったため、購買層は相当限られてしまうという訳でしょう。

 そうなると、プラで製品化するのも躊躇してしまうという・・・。

 ということで、最近では165系とか本日発表の117系とか、既に穂のでん坊やのチビたちすら見たことが無い車両が並ぶわけで、これでは子供相手の運転会で受けるわけがなく、自動的に対象年齢が高齢化するという悪循環になっています。

 確実に購入してくれるという人数が把握できているという点では、ある程度損失が若干出ることも覚悟して製品化できるという点で良いのでしょうが、完全に守りの姿勢であることが窺えます。穂のでん的には117系の発売は大いにウェルカムなんですが、今後の市場全体を考えると、どうしたものかと思う次第です。

 大量で多種が楽しめるE233系を揃えてもらった方が、余程ありがたいのですが、それについては大手のような融通が利かないところではなく、PLUMあたりで発売して戴けるのが、多分最も効率的で色々楽しめる製品になると考えている次第です。

 扉を別パーツにすればE231にもなるデヨ、ということもできますね~。

 あくまでも穂のでん坊やの個人的な勝手な妄想ですので、世の経営者がそのように考えることは、多分無いでしょう。

 こうなると、自分で3Dプリンターを使って簡潔に作ってしまうというのが、最も良い方法になるのかもしれません。

 最近、大手のモノづくりメーカーでは苦戦しているところが多いですが、ユーザーがメーカーであったりする企業は、それなりに頑張っています。

 市場はユーザーの真のニーズを把握できているメーカーを応援する時代になるのでしょう。多分。