サイズは似通って
仏機のこの時代のマシンは、直流機です。フランスでの電化は日本と同様に直流が主流で、スイスやドイツなどの交流電化とは違う過程を経ています。
そういうこともあり、電装品の構成は大きく異なるわけですが、1930年代後半ともなると交流機でも変圧器の構成が効率化が向上して小型化されるようになって、直流機と大差ないサイズで構成できるようになりました。
このように、同世代であるドイツのE44マシンとは、車体構造は異なっていてもBB台車の牽引構造は同じとなってまして、バッファや連結器などの牽引力伝達構造は台車構成部品となっています。
軸箱支持方式は日本の旧型電機と似たような構成になっています。既にベアリングが採用されているところは、流石先進の欧州だけあります。
それにしても、直流機だけあって屋上は簡素な造りです。
前後の屋根に2組の空気笛が搭載されています。旧MIDI鉄道区間である南仏地区が主な活躍場所だったためか、雪害対策は特に必要無かったからでしょうか。
ということで、戦前型の要素をふんだんに残した形態の小粒なBBマシンは、模型においても使い勝手の良いマシンとなっています。
・・・おしまい。