構造は似たり寄ったり?
メルクリンの36000代品番はホビーシリーズに分類されています。構造の簡略化などにより安価に製品を提供するシリーズです。
今回は、このシリーズの中でTRAxxxやヘラクレスに代表されるDD機関車についての2線式化改造について、簡単に紹介することにしましょう。
まずは動力ユニットです。
ねじ1本で車体から外れるところは、メルクリンの伝統が残っています。中央のガラスエポキシ基板(緑色の基板)は、モーターのホルダーも兼ねたものです。デコーダー機能も兼ねてしまっています。プリントシートで前後の前灯(のみ)に配線してありまして、これは抜き差し式でプリント基板の端子と接続しています。軽く引っ張ると抜けます。
左側の台車には、赤と茶の配線がありまして・・・
茶色が車輪の集電、赤が第3軌条の集電シューの配線となります。
右側の台車は、茶色の配線1本のみです。
ここで、今回ポイントとなる配線。両側の台車とも、先頭寄りのほうに、こんなジャンパ配線があります。
この黄色矢印が指す配線です。この配線が左右の車輪の電気的導通を確保しています。左右それぞれの車輪に、独立して集電シューが設けられており、それをこの配線が電気的に接続しています。この配線を撤去すると、左右の集電シューの電気的独立が確保できるようになります。
この写真で1とエンド番号を振っていますが、作業中に向きを取り違えないよう記入しておきました。最近の他社製品では、ウエイトやプリント基板に、この車両の向きを示す表記を記す場合が増えています。
・・・次回へ続く。