チロルの顔として
派手なゼブラ模様のマシンが登場した時は、随分と度肝を抜かしたものですが、もう20年ともなると見慣れたものになりました。
鉄道のデザインとはそんなもので、185系が登場した時も随分と派手な塗装だと話題になりましたが、今では普通のものになってしまっています。
まあ、戦前はツートンカラーの塗り分けが派手だといわれたものですから、世の中は派手さに慣れてしまうのが早いのかもしれませんネ。
さて、この爽やかなデザインのラッピングですが、この774号機固有の記念ラッピングとして2022年に施工されたようです。
Lokomotion所有のマシンでは770号機から772号機が青ゼブラ、773号機が特別デザイン、774号機から776号機が赤ゼブラ、777号機がゴールド車となっています。従って現在は赤ゼブラ機が1両減ということになります。
このベクトロンも、試作機の登場からもうそろそろ10年になろうとしていますが、まだまだ増備が続いています。90年代後半からの業界大再編で、EUメーカーの輸出向け戦略が始まったわけですが、その行き詰まりが結局のところブーメランのように自身に降りかかってきていて、スペック先行の実現不可能スペックによる納期遅延等、事業者が優位になり過ぎると自ずと技術の停滞と破綻が生じることになります。
同一形式が長い間製造されるのは、モデルチェンジが停滞していることになります。まあ、それだけ新陳代謝が出来にくい、面倒な世の中になってしまったんでしょう。
・・・おしまい。