穂の原でんしゃ製作所

鉄道模型を楽しくカンタンに工作したい方にオススメ。

トラムウェイ EF65 2次F型上越仕様

直販→流通品へ

 船堀電車道→神保町電車道→神保町ジロー電車道淡路町のお店と変遷していった、愛すべきトラム専門の模型屋さんも、ジロー5F店舗になってから、16番の各種製品を精力的に発売するようになり、全国的にも名前が知れ渡るような模型屋になりました。

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 さて、EF60や65が発売されたころ、やはり人気のF型の発売要望が結構あったそうです。しかし、当初は、この付属品がたくさん装備されるモデルの発売には消極的でした。中国製造という面ではなく、むしろ流通過程のハードルだったそうです。

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 このように特徴的なヒサシ、スカート部の数多いホース類など、ちょっとした振動で破損するような部品が多い本機ともなると、流通過程での破損による歩留まり低下は、低価格帯で発売するモデルにとっては、結構重要なファクターです。

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 ということで、まずはヒサシ無しのF型を直販モデルとして発売し、その状況をみて問題が無いことを確認してから、いよいよ本命の、このヒサシ付上越仕様を一般販売として発売するに至ったわけであります。

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 やはり人気機種ということもあり、あっという間に市場から無くなってしまった感がありました。このマシンも、危うく入線が出来ないところでした。

 パンタグラフはIMONのPS17に交換してあります。ワイパーアームはボナのエッチングを使用してみました。前面のコックに色を入れてみると、F型の雰囲気が強調されて効果的です。BPは赤、MRが白となります。

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 日本の16番鉄道模型界は、個人の努力により維持されている割合が、かなり高い部分であると思います。趣味と製造という部分のリンクが、製品を販売する商売という観点でドライな見方をしていない部分があるから、なかなか商売として洗練されたものになっていかないかもしれません。

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 まあ、市場規模が小さい分野ですので、そこまで投資するほどの価値が無い商売なのでしょうか。そうなってくると、結構品質の良い、適度に良く出来た模型を作るには、趣味の中で個人個人が極める、という感じになってしまうのか。

 それとも、DMM.makeのような、クリエーターの集まりで、結果としてすごい製品が出来上がるような、オープンソフトと同様の手法で、ひとつの製品を作り上げていくようなことになるのか。

 ちょっと、面白い方向で鉄道模型が展開していくと、良い製品に恵まれるかもしれません。