思想にビックら
DBの新型電機は101型以来平面と2次曲面の組み合わせで、スタイリッシュなものになりました。そして、152,145と形式が出現し、ADtranzがボンバルに買収され、という変遷を経ているうちに、このTRAxxシリーズの、シリーズたる所以の185型がお披露目され、その造りにビックリしたものです。
実用とコスト重視でツリカケ式になりました~というにも驚きを感じましたが、屋根上の色々なフサギ板を見ると、その製品コンセプトがナルホドと一目瞭然で、更に189型のごとき4パンタ車も出来まっせ、という対応ぶりに、どこかのJRの近郊型電車のようなセコい思想にソックリで、それ以上の徹底ぶりに、開いた口が塞がらない状態で、ひたすら唸っていた記憶があります。
その裏では、模型になったら、これはタイヘンという心配事も横切りましたが、それはそれで今に至るメーカー縦断の大製品展開になっているのは、皆さんご存知の通り。
Rocoの製品も、動力ユニットこそ145型がベースで、未だに改良されずに電球式ライトで8Pソケットという、進化はしていませんが、車体はそれなりのバリエーションが増えたり、細かいパーツが追加されたりで、少しずつではありますが改良が加えられています。
といっても、様々なメーカから出来の良い製品が発売されてしまっている現在では、そんなに投資をして改良に力を入れてしまうより、ホビー化してしまった方が良いかもしれません。
基本パーツ構成は初期より変わっていませんが、色差しやレタリングが初期設定になっているところで、他メーカーとの製品仕様の差を埋める努力がされています。
やはり競争の原理が働くと、それなりの進化があります。競争させることの弊害を指摘することもありますが、健全な競争は適切なコストダウンと技術の進化を促進します。あくまでも適正に行うことが重要で、過当競争になるようなことは、避けなければなりません。その点、このTRAxxのシリーズは、各メーカの価格帯はバラバラだし、製品の構成もバラバラだし、その人のお好みで、お好きなものをどうぞ、という選択肢が広く、選び甲斐があります。
ただ、この製品のように、売れ行きの見込みを誤ったりすると、暫く在庫になって安売りの対象になってしまうんですよねえ。そろそろTRAxxシリーズの製品も、増えすぎ感があるでしょうか。
まあ、穂のでんにとれば、手頃な中古が市場に様々流通するので、楽しいマシンになっていることは確かです。でも、レアものは、やっぱりなかなか見つからないんですよね~~~。
・・・次回へ続く。