レベルアップを図る
20年前の製品のレベルを少しでも現在の仕様に近づけるためには、まるっきり部品を入れ替える手もありますが、車体についてはプラからダイキャストに変わっていることがネックにもなりますので、無理はしないことも肝要です。
ガラスについてはモールドされているワイパーを撤去します。収め位置の時代変遷をみると、DBの場合は縦置きにするのが90年代以降の定位置。
モールドはツールで削って布やすりやセラミックやすりを使用して透明感を復活させます。
パンタグラフはロコの補修パーツを使用。塗装はEp.4では赤が正規ですが、メルクリンらしさを残すのであればジャーマングレーが良いのです。
運転台部分は、単なる隠し板形状のみですが、近年はしっかりと運転台もモールドされています。ただし車体に実装するための形状が下回りとの兼ね合いでパーツ交換では改造が大規模になりますので、それは止めます。代わりにプラ板で運転台を再現し、掘り込みに相当する部分は黒塗装による色彩マジックで誤魔化す方法としました。
誤魔化すためには、運転台のフードを本来の形よりも高く表現し、黒塗装の部分を目立たなくさせるとともに、運転士に乗ってもらうことで、さらに誤魔化しやすいようにします。
これにより、外から見た場合に運転台が存在しているという印象を向上させることが可能になります。実態と形が違うではないか!ということにもなりますが、重要なのは模型としての見栄え。らしく見せることも必要なのです。
・・・次回へ続く。