穂の原でんしゃ製作所

鉄道模型を楽しくカンタンに工作したい方にオススメ。

Roco 63561 DBAG 145 018-8 Ep.5 その1

わずかな活躍期間

 ドイツの新系列電機は、高速旅客用の101形からという系図になるかと思います。156形という若干モドキの電機も居ますが、どちらかというと増備と試作の混ぜこぜだったので、まあ、これで良いかと思います。

 そして、貨物機用としては結果として失敗作になった152形、旅客貨物混用としては、この145形が用意されました。旧来のドイツ電機の区分が、そのままスライドした体裁になっていますが、この後に全く違う発想になって現在に至ることになったのは皆さんの方が詳しいかと思います。

 さて、今回の145形ですが、どちらかというとその時代の波に揉まれてしまった不運な系列であるかと思います。旅客貨物両方に使用できるスペックであることから、当初はそのように使われ始めました。側面に「DB Cargo」と大書きされたマシンでも、立派に旅客車を牽引して営業をしていたりしてた汎用性の高いマシンでありました。

f:id:abebecchi:20180916191300j:plain しかし、21世紀になるとTRAxxマシンのバリエーション展開が本格化することになり、この145形を旅客用として特化した装備とした146形が登場することにより、145形を旅客用として使用し続ける意味が無くなり、全機貨物用になりました。

 さて、この018号機は、まだ旅客専用として使用する前提の仕様で登場した最初のグループです。前面の助士席側にはLED式行先表示器が取り付けられたり、前面の手すりが助士席側にも追加されるなど、小変更がされました。旅客専用をアピールするために、側面にはその旨の広告表示がされています。

f:id:abebecchi:20180916191700j:plain

 不運な機関車故、メーカーからの発売も少なく、登場初期にそれなりのバリエーションが各社から発売されましたが、この10年ばかり新製品には恵まれていません・・。

 さて、ロコの145形は製品の登場が早かったせいか、一番最初のロットをモデルにしていますので、前面の手すりは運転士側しかありません。それもモールド表現で白帯部分の縦方向の手すりは省略されていました。よって、この018号機を再現するとなれば助士側に追加する必要がありますので、モールドを削って真鍮線で追加することにしました。発泡スチロールの転移がある車体で、それなりの手入れが必要なため、ついでに工事してしまおうと思い切った訳であります。

f:id:abebecchi:20180916192153j:plain

 ということで、手すりの真鍮線化と追加、放送用ジャンパ栓受の追加をして、オデコの白転移の部分を一旦軽く磨いてから、毎度の自家調合の赤塗料を慎重に吹き付けしました。うまく誤魔化せたでしょうかねえ。

f:id:abebecchi:20180916192420j:plain

 で、こちらの側面にも発泡スチロールの付着痕が結構ありました。こちらはレタリングがありますので赤吹き付けは避けたく、磨き出しクロスで慎重に軽く磨いて白化部分を除去しました。その後全体を半艶クリア塗装をして、新造時のピカピカ感と手入れの痕跡除去をしました。その結果、うまい具合に綺麗になりました。

 

・・・次回へ続く。