結石にはご注意
さて、この1カ月不自由な生活を共に過ごしてきたステントさんと、今日でお別れしてきました。
15年ほど前から5年ほど、腎臓や尿路の結石が数回発生しては自力で排出されていましたが、この10年は音沙汰もなく、腎臓の中で静かに着実に巨大化していってしまいました。遂に先月それを強制排出する、人生初の入院手術に至ったわけですが、やはりこういうことは極力避けられるように、日ごろの食生活を改善していかなければなりませぬ。
さて、結石の破砕排出の方式は超音波による外部からの破砕と、レーザーによる内視鏡での破砕の2通りがある、ということですが、確実性を選択し、今回は内視鏡にしました。ということは、おちんちんの先から、体内に内視鏡を入れていくという、聞いただけでも背筋に悪寒が走る、とんでもない?作業を医者に施術頂くということになります。まあ、手術の時は下半身は脊椎麻酔により完全マヒしているし、上半身は麻酔ガスによって、結果として意識が飛んでしまうので、術中のことは人生から一切の記憶が抜け落ちることになります。ということは当然痛みも全く感じません。
しかし、症状が悪くて尿管の養生が必要となるような、ステントを残留させ、それを後日に撤去する処置をする、ということになると、再び内視鏡をおちんちんの先から体内へ挿入し、引っ張り出すという、いとも単純な、また想像するだけで背筋が再び凍る施術を必要とするわけであります。
本日は、そのステントの抜去を受けてきました・・・・。
やはり、背筋が凍る想像になってしまうので、ネットで調べてみると、やはり皆さん色々と経験されているようで、痛い!だの麻酔が効く場合と効かない場合があるとか、様々なことが紹介されていました。
調べれば調べるほど、不安になる一方ですが、唯一共通の情報としては、存外すぐに施術は終了する、ということでした。
ということで、今日の経験を、今後同じような状況に遭遇する可能性がある方への体験談として紹介しておきます。あくまでも穂のでん坊やの症状ですので、人により状態は違ってくると思います。
1.退院~本日までの症状
毎日水は2リットル以上摂取しました。1~2時間に1度は小用します。最初の頃は血尿でしたが、徐々に血尿の頻度は少なくなってきました。
といっても、歩く距離が長かったり、椅子に座っている時間が長かったりすると、しっかりと血尿に戻ります。結局昨日まで1日2~3回は血尿がありました。
夜間の小用は、当初は2時間おきくらいでしたが、ここ1週間は1~2回になるまで尿意を感じることは無くなりました。
さて、ステントは、一日数回、存在を知らせてきます。安静にしていても、疼いて違和感を感じます。
日常生活で、こんなに歩くことが大変だとは感じることがありませんでした。歩くスピードは極端に遅くなり、普通の速度で歩くと1分もするとステントのある部分が疼きだして弱い鈍痛が始まります。その後小用すると確実に血尿になりました。
よって、昨日までは歩行は必要最小限。通勤も駅までの歩行はゆっくり、距離が長い部分は途中で休憩を入れたり、普段は使わないバスで家のすぐ傍まで戻るなど、普段は万歩計で1日1万歩以上歩いているのですが、4000~6000歩前後で推移しました。
2.施術前の確認
あらかじめ腹部レントゲンを撮影。この映像を医者と確認しながら、術後の状態を確認しました。結石は完全になくなっており、ステントつまり仮設のチューブが綺麗に配管されている状態が映り込んでいました。サイボーグになった気分でした。
腎臓部分に2巻きほどトグロを巻いてから、尿管から膀胱へ、微妙なカーブで1本のステントがスルッと伸びていて、膀胱の部分でも2巻きほどトグロを巻いて残置。まあ蛇が住んでいる(寄生している?)というマンガがぴったりのレントゲン写真でした。
3.いよいよ施術
膀胱鏡室に案内され、そこで施術します。まずはトイレで中身を出し切って、下半身裸になって施術用の立派な腰掛に座ります。多分女性の産婦人科の膣確認をする椅子と同じものかと思います。回転しながら着座ポジションが変わり、勝手に又開き状態になります。目の前はカーテンが引かれ、助士を務める穂のでん坊や好みの看護次長さんが見えなくなりました。
「消毒しますね~」という掛け声とともに、ペニスのアルコール消毒が始まります。普段なら好みの女性がいると、徐々に大きくなるはずのペニスなのに、ただでさえ施術前の超緊張でペニスも玉袋も最小限に縮こまっている上に、更に消毒で冷やされるものだから、史上最高の小型化という感じでしょうか。その分尿道の距離が短くなるので、痛みも減るか?という期待も少し。。。
医者がやってきて、いよいよ始まります。
看護婦に対して
「ジェル塗って!」
つまり、内視鏡にジェルを絡ませるということでしょうか。
「それでは内視鏡を入れますよ~~」
「はいっ!お願いします・・」
「では、深呼吸をしてください。」
入院時の排尿経験で、深呼吸をしながら排出すると、随分と痛みが弱くなることが分かっていたので、医者に深呼吸が解るように呼吸をしました。
ペニスを掴まれると、何かが入る感触が始まります。
「んぐ・・」
痛みではなく、違和感。
「・・・・」 (ナンダカナーーという居心地の悪い感触)
この間数秒。
「それでは、一番狭いところを通りますヨー」
「あぃ・・・・」
・・・
その瞬間、
「いたっ!」
と感じる間もなく、猛烈な尿意にかき消されます。つまり、痛いと感じる間もなく、次の猛烈な尿意に変化してしまうのです。
その猛烈な尿意は、一番狭いという場所を内視鏡のヘッドが通過する2~3秒のみ感じるだけです。
猛烈な尿意という表現は、結構微妙な感じなのですが、適切な表現がなかなか探しきれない、初めての感覚です。尿意をガマンしていて、限界にきた時の感覚とも違うし、女の子とHをしていて射精をガマンする時の感覚とも違うし、どちらかというと、両方のケースの最大放出感を感じるという状況、すなわち広い草原で雲一つない青空に向かって、体内に溜まりきった尿や精子を一気に放出したい、というような猛烈な放出したい感、という感覚。
これも一瞬で過ぎ去り、あとはゴソゴソ作業している感が、少し続きます。医者と看護婦の会話が続きます。
「それじゃ、開いて」「ハイ」
ゴソゴソゴソ・・・・という感覚
「軽くつかんで」「ハイ」
ゴソゴソゴソ・・・という感覚
「ん・・そんな感じかなあ」
ゴソゴソ、ツンツン・・・。
「うん、強く掴んで」「ハイ」
ツ、ツ、・・・
「穂のでん坊やさん、今から抜きますね、楽にしてください」
「アぃ・・・」
とともに、
にゅるにゅるにゅる、ポン!
「はい、終わりましたよ~」
看護婦さんから
「それでは、洗浄しますね~♬」
「ふぃ~~~」(溜息)
すべての出来事は2分弱。1か月連れ添ってきたステントさんとのあっけないお別れでありました。
ということで、あっという間に終わったというのは確かであったのであります。
それと、麻酔はありません。痛いという感覚も、感じる間がない放尿感と違和感が大部分。無事に終わってヤレヤレという感じでした。
カーテンが明き、看護婦がにこやかな笑顔で、「吹き残りは、そこのティッシュで吹いてくださいね~」と声をかけてきて、普通にパンツとズボンを履いて終了。
「2~3日は水分を沢山摂って、オシッコしてくださいね」と説明され、今日の診察は終了と相成りました。
4.その後の経過
会計も済ませ(5000円以下でした)、そのままバスに乗って駅まで戻りましたが、返却してもらったCTスキャンフィルムを穂のでん坊やの主治医に返しに行くことにしました。歩いても、全然違和感が無くなり、朝病院に行くときとは、全く調子が変わりました。何となく空っぽ感がある感じ以外は普通に戻った感覚。歩いていなかったための体力低下は感じましたが、それ以外は何もない感じです。
でも、まだ血尿は少し残っていますが、これは2~3日で治るそうです。最初の小用の時は、寒天状のような物体がいくつか放出されましたが、それ以降は普通の血尿に戻り、安静にしていれば通常の尿です。
この1カ月、ずっと禁酒していましたが、いつに再開しようか楽しみになってきました。でもプリン体は結石の大敵ですので、発泡酒がメインになると思われます。
この週末もおとなしくしていましょう。