ピコの製品から
レイルジェットは、新しいサービス提供思想に基づいて設計され製造された客車列車です。先例があって、ドイツでは短期間に終わった「メトロポリタン」がベースになっています。
その列車の専用機として、増備が進んでいたタウラスが適用されました。レイルジェット用の仕様に追加改造されたマシンが牽引を担当します。
さて、営業開始は2008年と予定され、新たな列車の塗装については公募で決定されることになりました。そのため2007年に3両のタウラスに、それぞれ異なるカラーリングの塗装がされ、暫くデモ機として一般車として活躍しました。
まずは、「Spirit of Salzburg」という名称がつけられた1016形の034号機。日本流でいれば「薩爾茨堡魂」となるんでしょう。まあ、どの国も似たようなもんが好きなんですね。
このマシンは、シルバーをベースにしたモノトーンのデザインに仕上がっているのが特徴です。デモ運転が始まってから、側面の「railjet」の横に「ab 2008」とレタリングが追加されました。塗り分けは現行の塗装とほぼ同じ。3両とも塗り分け位置は同じで、カラーリングのみが異なるデザインでした。
さて、この塗装はレイルジェットが営業開始しても暫く残り、2012年には標準色に戻されています。1016形のため複電圧仕様ではなく、レイルジェット運用には入れないためです。単にデモ用として準備されたマシンという位置づけです。
ピコは早々に試験塗装の3種類を限定製品として発売しました。この034号機は品番が57497。既に廃番となっています。当時の神保町のお店に入荷したものを分けていただきました。入線後しばらくしてから、パンタグラフをゾマフェルドのパーツに交換し、前灯のLED化をしました。もちろんDCCマシンです。
本機はまだレベルアップ改造を未施工としていますが、気が向いたら施工するつもりです。