記念装飾車
ボンバルのTRAxxに対して、ジーメンスの4電源対応車の初っ端はこの189型。152型の失敗に懲りたのか、車体構造はキーストン外板を使用した薄肉化により軽量化が図られています。
4電源対応の4パンタ車のため、屋根高さを低く抑えているのが特徴?で、かつての155系のように平べったく見えます。
この車両もツリカケ車。軽快なツリカケ音がIGBTインバータの音をかき消します。
さて、DBに所属したマシンは189型となりましたが、この車両が登場したころ、ジーメンスは独自に機関車リース会社Dispolokを設立し、事業者に販売することなく大量の189形(ES64F4)やtaurus(ES64U2)を抱え込んで、輸送事業者にリースするという新しい形態の商売を始めました。今そのリース会社の運営主体は日本の企業(MRCE--三井物産系)に代わっています。
このマシンは、Dispolok所有の20号機。コンピュータ上の処理ナンバーは189 920-2。現在ではMRCE標準のブラック塗装となっていますが、この模型は2006年の営業投入時に、ドイツからイタリーまで直通運転できることをアピールしたラッピングを纏った姿を再現したものです。模型もすぐに発売され、穂のでんにもすぐに入線しました。
左右の側面でデザインが違っており、楽しむことが出来ます。
現在では新型機が百花繚乱となっており、あまり目立たない存在になりましたが、貨物機たる所以ですので、これからも目立たずにツリカケ音を響かせながら、縁の下の力持ちで今後の活躍を続けることに期待したいと思います。