ワニ
ワニといえばスイスのそれを指すことになりますが、ドイツクロコもあります。E93はお試し製造みたいな存在で、期待していた性能に至らずちょっと失敗作だったそうですが、改良を加えた本格量産としてE94になります。
E94はドイツのロコに思われますが、ナチス時代のオーストリア地区向け(当時はオーストリアもドイツだった)に設計されたロコです。従って、オーストリアの機関車というべきでしょう。トップナンバーの001号機は戦後オーストリア地区に運よく残存していました。オーストリア地区のものはÖBBに所属して1020型となり、ドイツ地区に残存したものはE94を経てDBは194型、DRは254型となりました。
オーストリア地区のマシンは、90年代まで多く使用されており、最終的には現行の塗り分けになったマシンもありました。ロゴは現行が制定される前なので1世代前の状態ですが、008号機は最新塗装になった数少ないマシンです。
ÖBBは、旧型機の車体更新を積極的に実施していて、正面窓の2枚化、ライト類やパンタグラフの標準化が推進されていました。この点はドイツ地区とは随分と趣が異なります。
この製品は2005年発売。ロコの内紛があった時期の製品となります。穂のでんに入線したのは2007年ですので、当時の銀座3Fに暫く鎮座していたことになります。
この時期のロコの製品は、パンタグラフの折り畳みスタイルが今一つなのです。前後が上がり気味となります。